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2008年5月11日 (日)

週刊金曜日のタブー 「佐藤優の罠」

週刊金曜日2008.5.2 『佐高信の現代を読む』

 2005年6月10日号の本誌「読んではいけない」欄で書いたこの本を挙げて、驚く読者もいるかもしれない。しかし、私は「読み方注意!」的に取り上げたのであり、官僚が動かす「国家」がどういう生理と病理を持つかを描いたこの本は10年に1冊出るかどうかと言う貴重なドキュメントである。私はこれについて、”外務省のラスプーチン”と呼ばれた著者が守ったのは「国益」ではなく、「省益」だったのではないかと指摘した。それは客観的に正しいというのが著者からの返事で、官僚は省益と国益が一致するとの擬制において行動するからであり、それをチェックするのは議会とマスメディアだという。
 それにしても、私が前記の欄でこの本を俎上にのせた時、著者のところに、「『金曜日』と何かトラブルがあったのか」と尋ねてきた友人がいたというのは嘆かわしい。すべて賛成。すべて否定でなければ気がすまない人たちにこそ、この本をすすめたい。

 
 あらあら、自らの変節の正当化に必死ですね。(笑)
 「おまえが守ったのは国益ではなく省益だろ」と批判したら、佐藤に「官僚の活動は省益であり、国益であるに決まっています」と言われ、「あぁ、こりゃ一本取られたね」と佐藤優の国家論に感心したということですか(笑) ムネオ親分の力を笠に着たコンプレックス丸出しのノンキャリアが外務省で自分の思い通りやってきたことを否定するわけがない。そもそも「国益」だの「省益」だの言えば、そう斬り返されるに決まっている。そんな独善的な国家論に感心してどうする?佐高さん。
 結局、その外務省からムネオと一緒に追放されたということは、「省益」にも「国益」にもなっていなかったということになる。佐藤優の発言は、所詮引かれ者の小唄でしかない。佐藤優は、鈴木宗男とともに自らにかけられた疑惑を「国策捜査」と言い切るが、そんな偉そうなものではないだろ。疑惑のデパート鈴木宗男とその舎弟がパクられただけだ。(笑)自分をことさら大きく見せて「国策捜査」を主張するために論壇に協力者を作っているのは、ミエミエだ。こいつらの大言壮語を真に受けるようじゃ、疑似科学やインチキ健康法にもまんまと騙されているんだろう。週刊金曜日といえば、良い記事も多いけど環境関連などはトンデモな記事も多いからね。
ここまではどうでもいい話。

 <それにしても、私が前記の欄でこの本を俎上にのせた時、著者のところに、「『金曜日』と何かトラブルがあったのか」と尋ねてきた友人がいたというのは嘆かわしい。>

一体なにが嘆かわしいのだろう?

 確かに、わざわざ週刊金曜日とトラブルでもあったのかと心配するのも「変」なのだが、その心配する友人がそんなに嘆かわしいのか? 佐高が嘆かわしいと言ったのは、「読んではいけない」で佐藤優の著書を批判したことに言い訳するためではないのか?

 それにしてもこの不自然さはなんだろう?
 この友人の話自体が佐高を懐柔するための佐藤がよくやる作り話ではないのか。佐高はこのインチキくさいエピソードを聞いてすっかり嵌められたと思う。いや、佐高は自分の書評を打ち消すために、この作り話にのったのかもしれない。

「すべて賛成。すべて否定でなければ気がすまない人たちにこそ、この本をすすめたい。」

これが佐高が言いたかったことなのだろう。週刊金曜日は、佐藤優の連載に対して読者からの批判や金光翔氏の論文にも逃げてきた。佐高の言葉は、これらの批判に対する回答なのだろう。
 だけど、「国策捜査」に値するだけの人物に見せるための佐藤の発言は、その場その場で言い換えているが排外主義的な国家主義であることは明らか。指摘されると、外務官僚はそういうものだとうそぶくが、なら、外務官僚じゃなきゃただの独善的な国家主義者でしかない。だから、追放されても外務官僚の地位にしがみついているんだろう。

 佐高氏が自分は「すべて賛成、すべて否定」でないというなら、週刊金曜日誌上で佐藤優の批判記事、例えば金光翔氏の論文やその論文を巡る週刊新潮と岩波書店、佐藤優の言論事件を堂々と展開するべきだろう。

佐高は田原総一朗を批判しているが、田原だって良いところもある。全否定しちゃダメだ(笑)
と、言うか佐高自身が田原化しているんじゃないのか。

『読んではいけない』佐高信 ー著者が守ったのは外務省の利益なりー
『国家の罠』 佐藤優

極めて評判の高いこの本を挙げて驚く人も多いだろう。驚くどころか反発する人も少なくないに違いない。
 しかし、「外務省のラスプーチン」と呼ばれた著者が守ったのは果たして「国益」だったのだろうか。
 この本に”好敵手”的に登場する西村(尚芳)という検事に、「僕や東郷さんや鈴木さんが潰れても田中(眞紀子外相)を追い出しただけでも国益ですよ」と著者が語る場面がある。
 ロシア通の東郷和彦という上司や鈴木宗男が潰れても、田中を追い出しただけでもよかったというわけだが、それは著者の考える国益であり、実は外務省の省益に過ぎないのではないか。
 私は、田中を、外務省の機密費疑惑の蓋をもう一度開けようとした人として評価している。開けられて困るのは、”影の外相と呼ばれてそれにフタをした福田康夫(当時の官房長官)と外務官僚であり、彼らから集中的に眞紀子スキャンダルがマスコミに流された。
 そして結局、小泉純一郎は田中のクビを切り、機密費疑惑のフタをもう一度締め直したのである。
 不思議なことに、この本には機密費疑惑のことがまったく出てこない。それを追求することは、著者によれば国益(ならぬ省益)に反することなのだろう。
 小泉政権の誕生により、日本人の排外主義的ナショナリズムが急速に強まった、と著者は書く。しかし、それは小泉だけの責任ではなく、憲法の掲げる平和主義に基づく外交を積極的に展開してこなかった外務官僚の責任でもある。
 国連の安全保障理事会の常任理事国になりたがり、そのことは必然的に核を保有することにつながるのを隠して大国主義をあおったのも彼らの責任だろう。
 著者はやはり、外務官僚であり、簡単に省益と国益をイコールで結んでいる。
 外務省は田中外相が乗り込むまでは”ムネオ省”だった。それを正常と言い切る著者のこの本は、外務官僚の怠惰と腐敗、もしくは無能と卑屈を覆い隠す働きをしてしまうのではないかと憂慮する。

この書評のどこがいけないんだろう。よっぽど佐藤優の「ヨイショ」は強力なのか?う~ん、ラスプーチン恐るべし。頭でっかち殺しだな。(笑)

そのうち、小林よしのりも(佐高は小林に「社会の母親」と言われ、「意表をつかれた」とまんざらでもないようだ)いずれ週刊金曜日の連載に登場し、従軍慰安婦問題や歴史認識問題を声高に主張するのは後ろ向きだという記事も出てきそうだ。

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