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2008年8月

2008年8月24日 (日)

売れりゃいいんだろ

週刊金曜日のスタッフの編集後記<金曜日から>

  ほとんどの本が、その存在自体を知られることはない。”出版不況”というのは簡単だが、こういうときこそ、まったく違う商品を学び、他業界の動向を捉え、出版業界の立ち位置を見極めたい。他を知ることで見えてくるものである。
 佐藤優さんの小社よりの最新刊『世界認識のための情報術』も、世界情勢を理解することで、日本をより考えることができる。
 その『世界認識のための情報術』の刊行を記念し、・・・・
・・・近況を織り交ぜた佐藤優さんのお話で、さらにリアルな世界を感じることができます。

まるで台所事情から右翼勢力にも色気を出してみましたと聞こえるが。

週刊金曜日の人気論客佐藤優さんの記事で世界情勢を理解させてもらおう。

<佐藤優の飛耳長目 30>「グルジア問題を解決には「民族」を超えるしかない」から、

現役外交官時代、筆者はモスクワの日本大使館で民族問題を担当していた。その結果、ナショナリズム(民族主義)に関しては、現代人の病理であるという認識を強く持つようになった。
 大多数の人々にとって宗教が生き死にの原理でなくなった世俗化された現代世界において、「民族のために」という観念は信仰に代替する機能を果たす。「民族のために」人間は文字通り自らの命を差し出すことができるのだ。

それを「病理」というならナショナリズム自体の問題であって、「政教一致」なら「宗教」が「民族国家」を意識するなら「民族」がナショナリズムの対象になるだけの話だろう。それで「現代人」が「民族のために」自らの命を差し出す病理をもっているとはあまりにも短絡的。

中略
メドベージェフ大統領の発言には、ロシア国境外であってもロシア帝国の国益に関わる場合は他国の国家主権を制限するという含みがあるからだ。ロシアが唱える「制限主権論」に対して、国際社会が団結して歯止めをかけなくてはならない。現状で、ロシア抜きの平和維持軍を南オセチアに派遣することは考えられない。それならば、ブルガリア、ウクライナなどスラブ系、正教文化圏に属し、かつグルジアと友好関係をもち、オセアチア人に対しても敵対感情を持っていない諸国からも南オセアチアに軍隊を派遣し、ロシア軍の行き過ぎがないように監視するメカニズムを作ることである。

ロシアの唱える「制限主権論」?バカじゃないのか。まるで米国の言い分だな。米国も同じことをしているのだから、ロシアだけを非難するのはおかしいし、紛争解決に対しても実際的じゃない。そんな分析がプロパガンダ以外に何の意味があるんだ。

佐藤は、グルジア人とオセチア人の「民族独裁主義」(?)こそグルジア問題の原因であると始めておきながらロシアの行動を非難する。それなら米露の対立構造にも言及すべきなのだが、それは都合悪いらしい。

 本件は、民族を基準にしては永遠に解決できない。民族的な差異には敏感であるが、民族を超える自由、民主主義、友愛、人間性という普遍的価値によって、オセアチア、グルジア、ロシアをつなぐ架け橋をつくることに努力すべきだ。

小学生の作文だな。

リアル国際情勢は、これまでソ連の崩壊で弱体化したロシア勢力に米国が手を突っ込んで来たことに対する、力を回復したロシアの巻き返しとみて、この先「新冷戦」になるかと懸念されている。
グルジア問題を「民族主義」だけで読み解く佐藤のトンデモぶりに呆れる。

こんな佐藤の分析でリアルな世界を感じ取れるのか。週刊金曜日のスタッフはすごいね。(笑)

2008年8月23日 (土)

続X15 週刊新潮に援護される岩波書店『世界』 佐藤優という泥沼

空虚な国家主義者である佐藤優への批判論潰しと佐藤に共感する幹部編集者の個人的報復のために、会社を挙げて非道な圧力を加えて泥沼にはまる岩波書店。
極右週刊誌である週刊新潮に自社の社員のデマを流したり、御用組合を使って嫌がらせをしたりと、愚劣な行為を繰り返して読者の期待を裏切り、伝統と信頼を失わせている。

岩波書店による私への攻撃③岩波書店のダブルスタンダード1:「「個人としての立場」と「社員としての立場」を区別することはできない」という主張 [2008/08/20]

岩波書店による私への攻撃④岩波書店のダブルスタンダード2:岩波書店役員は『日本の思想』を読んだのか [2008/08/21]

会社の説明では、金光翔氏の個人的な論文でさえも岩波書店で著書を出している作家に対する批判はいけないそうだ。それがとってつけただけの愚にも付かない言い訳でしかないのは誰にでもわかることだろう。

岩波書店のこの行為が空とぼけて済むことでないことは、重々承知のはず。

2008年8月12日 (火)

朝日新聞の高飛車和解案に従えと嫌韓社説

毎日、中国へのネガティブキャンペーンに励んでいる朝日新聞だが、中国以上にイライラさせているのは韓国のリベラルのようだ。
知っている範囲で朝日新聞の嫌韓社説キャンペーンの始まりは、盧武鉉大統領が島根県の「竹島の日条例」に怒って強硬な態度に変わったことに対して、批判的な社説を出してから。それ以来、頻繁に、執拗に、まるで朝鮮日報のように社説などで盧武鉉批判をしていた。当時は、これも朝日の論説委員が朝日新聞も含めて持つ過去の負の遺産に対して自覚がない世代となり、問題意識に欠ける優等生的な考えしかない、エリート意識の固まりだからと思った。今でも彼らの根底にあるのは、鼻持ちならないエリート意識であると思うのは変わらない。それにしても、今度の社説もひどいね。

いらだつ韓国—近隣外交はこれでいいか

 ソウルの街頭で、李明博政権を批判する集会がやまない。ネット空間でも激しい言葉が飛び交っている。

 そのうねりで自らをあおるように、韓国はあちこちの国にもとんがった角を向けている。

 まず米国だ。先週のブッシュ大統領の訪韓は数千人の徹夜の反米デモに迎えられた。警官隊が放水し、150人以上が連行された。

 発端になったのは、米国産牛肉の輸入再開のつまずきだった。数万人規模のロウソク集会が連日続いた。

 日本とは竹島問題が再燃している。ソウルの日本大使館に卵が投げつけられ、韓昇洙首相が島に乗り込んで領有をアピールした。日本から見て「なぜそこまで」といぶかる熱さである。

 北朝鮮との間でも、李政権は対話の糸口さえつかめていない。食糧支援を提案したが断られ、金剛山では韓国人観光客が北朝鮮兵に射殺された。

 中国とはどうか。1300年以上も前に滅んだ高句麗をめぐり、朝鮮民族の国家か中国の地方政権かの論争がある。ソウルでの五輪聖火リレーでは沿道で中韓の人たちの衝突も起きた。

 それぞれに背景や理由があってのことだが、共通するのは、韓国の国民のいらだちということだろう。

 根底にあるのは、将来をなかなか展望できない不安のように見える。

 金大中、盧武鉉の両政権時代、国民の政治的亀裂は深まり、経済的な格差も広がった。そこで「経済のわかる」李明博大統領に期待をかけたのに、成長率は公 約の7%には遠い。市場重視が強まり、学歴偏重社会で教育の競争も激しい。機会をうまくつかめない人たちのうっぷんはたまっていく。

 国民やメディア同士の対立も強まっている。メディアはこぞって「竹島」では過激に反日をあおるが、米国への冷静な態度を国民に求めた大手新聞社は逆にデモ隊に襲われた。

 そんな状況が李政権の外交の柔軟さをさらに奪っていくという構図だ。

 李政権が苦しいのはわかる。だが、このまま縮こまっていては、韓国自身にとっても決して好ましい状態ではあるまい。李大統領にはまず近隣外交の立て直しに踏み出してもらいたい。

 そこで生かしたい枠組みが日中韓の首脳会談だ。これまで東南アジアの国際会議の場を使って行われてきたが、今年から独立して開かれる。9月の東京開催で調整が始まっている。

 韓国内には竹島問題の余波で延期や場所変更を求める声もあるが、領土問題の主張の違いは違いとし、共通の課題でまず協力を図っていくべきだ。

 北朝鮮の核問題から地球温暖化、食糧・エネルギーの問題まで協力や連携を探るべき共通テーマは多い。韓国の人々と政府には、何よりも現実を大事に実利に立った対応をしてほしい。

2008年8月11日(月)朝日新聞社説

これほど、韓国のリベラル市民をバカにした社説もないだろう。

社説に従えば、竹島をめぐる反日デモも、金大中、盧武鉉の左派政権の失政から来た市民のイライラにあるそうだ。

韓国は、米国と日本と北朝鮮と中国との間でトラブルを抱えている。それらに共通するのは上記の韓国人の内政不満の鬱憤による八つ当たりである。そんな下らないことで近隣国とトラブルをおこすなど迷惑千万。李大統領よ、そんなことに振り回されず、もっと現実の問題に目を向けなさい。だと。

本当は、竹島問題に対してマヌケな理由付けをするために米国、北朝鮮、中国との間のデモや、トラブルを無理矢理こじつけあげつらっただけなのだが。しかも、親日派李明博大統領に近隣外交を立て直せ、もっと別の問題に力を入れろと主張しているが、親日派故に日本が引き起こした竹島問題で苦境に陥っているわけで、社説の高飛車な姿勢に朝日新聞の当事者意識のなさには呆れかえる。頭がイカレているんじゃないのか。そもそも日本人の韓国・中国への歴史認識の間違い、国家をあげての歴史修正主義が近隣国とトラブルを起こしているのに、そのことを棚に上げて厚顔無恥もいいとこだ。
日本に対する外国からの批判に対して、「国内問題の不満のはけ口にされた」、「日本を叩くことでナショナリズムを高揚させている」、「政権浮揚の為に仕組まれた」などとまるで日本はまるっきり無辜であり、言いがかりをつけられているかわいそうな被害者だと嘯く大本営発表はいい加減止めるべきだ。

領土問題、北朝鮮問題などの外交問題で、右傾化翼賛体制のメディアが煽りたてた日本外交がまったく通用せず、思ったとおりにならなぬ現実にメディア自身が苛立っている。冷静さを欠き、問題の原因は全て相手にあるという自己中心的な解釈しかできない朝日新聞論説委員は自紙で連載していた『新聞と戦争』を読んだことはなかったのか。

町の書店に積んである嫌韓流本並の知性だ。これにいちいち反論してもバカにつける薬はないから無駄だろう。

以下は、偏狭な国家主義からしか外交が見えないあなたたちの過去の過ちだ。

昭和7年12月19日新聞社120社による共同声明
 
「満州の政治的安定は極東の平和を維持する絶対の条件である、而して
満州国の独立と其健全なる発達とは同地域を安定せしむる唯一最善の途
である。東洋平和の保全を自己の崇高なる使命と信じ且そこに最大の利
害を有する日本が、国民を挙げて満州国を支援するの決意をなした事は
洵に理の当然といはねばならない。否、ひとり日本のみならず真に世界
の平和を希求する文明諸国は等しく満州国を承認し且其成長に協力する
の義務ありといふも過言ではないのである。
然るに国際連盟の諸国中には、今尚ほ満州の現実に関する研究を欠き、
従って東洋平和の随一の方途を認識しないものがある。我等はかかる国
国の理解を全からしめん事をわが当局者に要望すると共に荀くも満州国
の厳然たる存立を危うくするが如き解決案は例ひ如何なる事情、如何な
る背景に於て提起さるるを問はず、断じて受諾すべきものに非ざる事を
日本言論機関の名に於て茲に明確に声明するものである。
 
昭和七年十二月十九日
日本電報通信社 報知新聞社 東京日日新聞社 東京朝日新聞社 中外
商業新報社 大阪毎日新聞社 読売新聞社 国民新聞社 都新聞社 時
事新報社 新聞連合会
                     外百廿社(イロハ順)」
 

2008年8月 3日 (日)

「戦後社会」の肯定 - 金光翔氏のブログから

「戦後社会」批判から「戦後社会」肯定へ——2005・2006年以降のリベラル・左派の変動・再編について
http://watashinim.exblog.jp/8374179/

 これはとにかく素晴らしい。

 「<佐藤優現象>批判」は、「佐藤優現象」に着目し、リベラル・左派が「国益」を前提にした国家主義的立場へ変質していることを解き明かした。

 今回はさらに<佐藤優現象>に乗るジャーナリストの言説の変移からリベラル・左派の変質には、「戦後社会の肯定」があり、リベラル・左派が「戦後社会」を批判する立場から「戦後社会」を肯定する立場に軸足を移したと重大な指摘をしている。それによって、リベラル・左派は、右派、保守派と共通の土台に立つことが可能になり、同時に対外的には、大日本帝国の加害責任、歴史問題に対して隣国などの批判を「反日ナショナリズム」と斬り捨てる側にまわる。護憲の本質は改憲へとすりかえることになった。

日本の政治思想の現状と問題を見事な洞察で浮き彫りにし、鋭く批判している。相変わらず見事です。

 リベラル・左派論者に「私は、日本の国益を考えて言っているのだ」、とか「私こそ愛国者です」とまるで国家主義であることが全ての前提であると右派に了解を求めているような、気持ちの悪い発言をするものが多い(ほとんどか?)。右翼と外交問題や歴史問題、憲法問題で論戦するのに「国益」だの「日本人の立場」を前提として、まともな主張ができるわけがない。現在の平和憲法を護る立場とするならナショナリズムを超えたところでしか主張できない。外交問題、歴史問題についても同じだ。このブログのタイトルが「アンチナショナリズム宣言」としたのも、そういう意味でつけた。

 週刊金曜日の佐高氏の文を引用するのに、私のブログ記事を紹介されているが、自分で読んでみて、思いつくままに書いた文は、金氏が注目し指摘した内容に当然思いもつかないどころか、引用した文もろくに読まないで早のみこみしていることに気がついた。なんとも恥ずかしい気持ちで一杯だ。

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